学資保険の解約返戻金200万円、我が家の結論は「今すぐ決めない」だった

家計管理

長女にかけていた学資保険の払込が、再来年あたりで終わります。
解約返戻金は約200万円。
その頃には返戻率が100%を超えているので、それ以降いつ解約しても元本割れはしません。

もともと、このお金の方針は決まっていました。
ライフプランの設計上は、現金のまま持っておいて、そのまま子供の教育費に充てるつもりだったんです。

ただ、考えているうちに欲が出てきました。

「学費は何とか別で工面して、この200万は子供NISAのような形で育てられないだろうか」

現金のまま教育費にするのが堅実なのは分かっている。
でも、せっかくまとまったお金なら、もう一段働かせられないか。
そう思って調べ始めたら、「教育資金は現金が基本」と「長期なら投資もあり」の間で答えが揺れて、決めきれなくなってきました。
同じところで止まっている方、いるんじゃないでしょうか。

我が家もしばらく悩みました。
そして出した結論は、意外かもしれませんが「今すぐ決めない」でした。

逃げたわけではありません。
考え抜いた結果、「今決めないことが一番合理的」という判断に落ち着いた、という話です。
この記事では、そこに至るまでの整理を順番に書きます。

先に結論|「決めない」は先延ばしではなかった

最初に結論の中身だけ書いておきます。

我が家はこの200万円を、当面は現金のまま置いておくことにしました。
そして「学費は別で工面して、これは子供NISAのような形で育てるか」は、毎年の資産棚卸しのタイミングで、その時点の確定情報だけを使って再評価する。
それまでは決めない。

なぜこれが先延ばしではなく判断なのか。
それを説明するには、悩みの中身からお話しする必要があります。

そもそもの悩み|ロマンと堅実のあいだ

正直に書くと、この200万円には少しロマンがありました。

「学費としては使わずに、そのまま育てて、いつか子供に渡せたら」

子供のために積んできたお金が、子供が大人になる頃にもっと大きくなって手渡せる。
親としては、ちょっと夢のある使い道です。

一方で、堅実な自分がこう言います。

「大学費用は待ったなしだぞ。確実に用意しておくのが先だろう」

我が家の想定では、大学費用は文系・自宅通学で1人あたり600万円ほど。
しかもこれは今の物価での話で、今後のインフレ次第では、実際にはもっと必要になるかもしれません。
ロマンと堅実、どちらの言い分にも理がある。
この綱引きが、悩みの正体でした。

セオリー確認|教育資金は現金が基本、でも期間次第で揺れる

一般論として、教育資金のように「使う時期が決まっているお金」は、現金で持つのがセオリーとされています。

理由は、使う直前に暴落が来たら取り返す時間がないから。

老後資金なら受け取りを数年ずらす余地がありますが、大学の入学金は「子供が18歳になる年」にピンポイントで必要です。
ここは動かせません。

ただ、我が家の場合、上の子の大学入学まで約8年、下の子は約12年あります。
期間が長いほど、株式インデックスがマイナスで終わる確率は歴史的に下がっていくとされています。

ここで正直に思うのは、8年や12年は、投資の期間として中途半端だということです。
一般に、株式の長期投資が報われやすいと言われるのは最低でも10年、15年から20年あればまず大きくは外さない、という感覚で見ています。
そう考えると、上の子の8年はやや心もとなく、下の子の12年でようやく検討の入り口、くらいの長さです。

しかも入学のタイミングは1日も動かせないので、期間が長くてもリスクはゼロになりません。
セオリーと期間の間で、また答えが揺れるわけです。

「現金か投資か」の前に、お金の役割を決める

ここで効いてきたのが、我が家でずっとやってきた「お金に役割を与える」という考え方でした。

同じ200万円でも、持たせられる役割は2つありました。

  • 「学費そのもの」として使う(取り崩す前提のお金)
  • 「子供に残す資産」として育てる(取り崩さない前提のお金。子供NISAなどに回す案)

後者が、さっきの「ロマン」です。

「学費そのもの」なら、答えは現金一択です。
使う時期が決まっているので、セオリーどおり動かしません。

「子供に残す資産」なら、投資も選択肢に入ります。
取り崩す時期が決まっていないお金は、暴落が来ても待てるからです。

大事なのは、この2つが両立しないことでした。
「学費に使うかもしれないし、残すかもしれない」という中途半端な状態で投資に入れると、暴落と入学が重なったとき、減った状態で取り崩す羽目になります。
ロマンと堅実の悪いところ取りです。

つまり順番は、「現金か投資か」ではなく「このお金にどっちの役割を持たせるか」が先。
役割さえ決まれば、置き場所は自動的に決まります。

もうひとつの条件|生活防衛資金を削らないこと

役割の話とは別に、もうひとつ忘れてはいけない前提があります。
生活防衛資金を削ってまで投資に回さない、ということです。

我が家は、生活防衛資金として現金400万円を確保する方針にしています。
これは、何があっても投資に回さない、家計の最後の砦のお金です。

仮に200万円を投資に回して、この400万円に手をつけることになるなら、それはもう「教育資金の運用」ではなく「いざという時の備えを崩す行為」です。
だから投資を考えていいのは、防衛資金の400万円を別にきちんと確保できている場合だけ。
ここを守れていないなら、期間がどうとか役割がどうという以前の話になります。

なぜ「決めない」が答えになったのか

ここまで整理して、最後に気づいたことがあります。

「子供に残す資産」として投資に回せるかどうかは、結局「学費を、この200万以外のお金で用意できるか」にかかっている、ということです。
別で学費を確保できる見込みがあるなら、この200万は学費から切り離して育てられる。
そうでないなら、やっぱり学費の現金として置いておくしかない。

そして、その「別で用意できるか」のカギになりそうなのが、自分の収入です。
我が家の場合、収入が一段上がる可能性のある時期が、ちょうど上の子の大学費用が必要になる頃と重なりそうなんです。

ただ、それはまだ確定していない話なんです。

確定していない前提で決めると、あとで歪みます。
「収入が上がるはずだから、この200万は子供に残す方に回そう」と決めた後で、もしそうならなかったら、学費のために減った投資資産を取り崩すことになりかねません。

判断材料が出揃っていないのに、今決める必要はあるのか。
ないな、というのが我が家の答えでした。

だからこの200万円は「いつか決める案件」として頭の片隅に置いておくことにしました。
毎年の資産棚卸しのタイミングで、その時点で確定している情報だけを使って見直す。
学費を別で賄える目処が立った年が来たら、そのとき初めて「育てる側」に動かす。

「決めない」は思考停止ではなくて、「決められる条件がまだ揃っていない」と見極めることでした。

まとめ|置き場所は3つの問いで決まる

教育資金の置き場所は「現金か投資か」の二択ではありませんでした。

整理すると、問いは3つです。

  • そのお金の役割は何か(学費の原資か、子供に残す資産か)
  • 使うまでの期間はどれくらいか
  • 生活防衛資金を削らずに済むか

そして、3つの問いに今すぐ答えが出せないなら、「決めない」を選んでいい。
確定していない前提で急いで決めるより、毎年の棚卸しで確定情報だけを使って見直す方が、家計は歪まないと思います。

学資保険のお金は、子供のために積んできたお金です。
だからこそ、勢いではなく、役割から考える。
ロマンはまだ捨てていません。
ただ、決めるのは材料が揃ってからにします。

→ 関連記事:大学費用は親がどこまで負担する?夫婦で決めた600万円のライン

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