2年で1,000万円差|新築建売を見て住宅購入を振り返った話

暮らし・ライフプラン

2年前に買った我が家と、いま売られている近所の新築建売との差は、約1,000万円でした。
同じ立地条件、同じ4LDK。違うのは、買った時期だけです。

散歩していてその新築建売を見つけたとき、思わず二度見しました。
「この立地で、この値段なの?」

価格を確認して、自分が2年前に買った家の値段を思い返して、しばらく頭の整理がつかなかったので、その整理を兼ねて書き残しておきます。

「いま買うか、待つか」が答え合わせされない理由

住宅購入で多くの人が悩むのは、「いま動くべきか、もう少し情勢を見るべきか」という気持ちだと思います。
いまの市況だと「待てば安くなる」とはあまり思えなくて、悩みの中身は「いつ買うか」よりも「自分たちの準備が整っているか」のほうに寄ってきている気がします。

私自身も2023年に家を買うとき、迷いはたくさんありました。
「人生のこのタイミングで買っていいのか」
「この家でいいのか」
「このエリアでいいのか」
そういう、自分たち側の問いがほとんどでした。

結論から言うと、相場は誰にも読めません。
買った後にしか答え合わせはできない。
だから本当に問われているのは「いくらで買えるか」ではなく、「自分の家計と、自分たちの暮らしの設計に、この決断が合っているか」のほうだったんだと、いまは思っています。

近所に建った新築建売を見て、二度見した話

散歩していて、自宅から歩いてすぐの距離に新築建売が建ち始めたのを見つけました。
首都圏郊外の駅徒歩圏、4LDKの建売が数棟、いずれも価格は4,500万円前後。売主は大手建売メーカー(いわゆるパワービルダー系)です。

我が家は2023年の9月に、ほぼ同じ条件の4LDKを購入しました。
立地条件もほぼ同じです。購入価格は3,000万円台でした。

差し引き、約1,000万円。

最初に思ったのは「あのとき悩んで決断してよかった」という安堵に近い気持ちでした。
ただ、すぐにもう一つの気持ちが追いかけてきました。
「これはただ、運が良かっただけかもしれない」。

数字だけ見れば確かに動いたほうが得だったように見えます。
でも、それは今だから言えることで、2023年9月の時点で「2年後に1,000万円上がる」とわかっていたわけではない。
たまたま自分の判断と、その後の市況が同じ方向を向いただけです。

2年で1,000万円上がった3つの理由

なぜここまで上がったのか、自分なりに分解してみると、要素は3つでした。

ひとつ目は、建築費の高騰です。
資材費と人件費が2022年比でかなり上がっていて、これは新築の建売価格にダイレクトに乗ってきます。
同じ仕様の家を建てるのに、必要な原価そのものが上がっている、ということです。

ふたつ目は、土地価格の上昇です。
首都圏郊外のエリアでも、年あたりの地価上昇率は1.6〜1.7%程度のトレンドが続いていて、2〜3年積み上がるとそれなりの差になります。

みっつ目は、金利環境の変化です。
変動金利も、つい数年前は0.3%台でしたが、いまは1%手前まで上がってきました。
我が家の住宅ローンも、徐々に1%弱まで上昇してきています。

価格と金利が、同時に上がっている。
ここが住宅購入の難しさで、月々の返済額の差は、物件価格1,000万円の差以上に大きくなります。

4,500万円前後を1%弱の金利で35年返済にした場合と、3,000万円台を1%未満で組んだ場合では、毎月の返済額は3万円以上の差になり、35年で言うと1,200万円以上の差につながる計算です。
あくまで概算ですが、家計負担の差は物件価格よりも大きい、と言える数字です。

2023年に買った自分を振り返って

2023年の9月、私自身が悩んでいたのは、もっと身近な迷いでした。
人生のこのタイミングで本当に買っていいのか。この家でいいのか。このエリアでいいのか。
そっち側で、ぐるぐると考えていた気がします。

当時すでに、変動金利は徐々に上がる気配がありましたし、
建築費も上昇傾向だと聞いていました。
だから「待つ」という選択肢は最初からほぼ無くて、「自分たちの準備が間に合うかどうか」が問いの中心でした。

最終的に決め手になったのは、「自分の家計がこの返済額に何年耐えられるか」のシミュレーションでした。
FPさんと一緒に家計を見える化したときの話は別の記事に書いていますが、相場の予測ではなく、自分の家計の体力と、自分たちの暮らしの設計を基準に決めた、という感覚が強かったです。

結果として、待たずに決断したことが大きな差を生みました。
ただ、繰り返しになりますが、これは結果論で、運が大きかったというのが正直なところです。

住宅購入で本当に問うべきこと

近所の新築建売を見て、改めて思ったのは、住宅購入で本当に問うべきは「自分たちの暮らしと家計の耐久力」だ、ということでした。

具体的には、こんな観点で考えるイメージです。

  • ローン返済額が、ボーナスや残業代に依存しすぎていないか
  • 金利が1.5〜2%まで上がっても返し続けられるか
  • 固定資産税・修繕費・火災保険まで含めて月々換算しているか
  • 子供の進学タイミングと、家計負担のピークが重なっていないか
  • 家やエリアが、これからの10年20年の暮らし方に合っているか

住宅を持つと、保険の見直しも一度立ち止まって考えたい論点になります。
火災保険・団信・生命保険のどれを、どれだけ持つか。我が家もここは検討中で、近々相談を申し込む予定です。みんなの生命保険アドバイザーの無料保険相談のような窓口を使って、第三者の目線で整理してもらうという選択肢もあります。住宅購入後の家計設計を考えるなら、保険の見直しも合わせて検討する価値があります。

これを並べていくと、自分の家計の「弱いところ」と、自分たちの暮らしの「整合性」が見えてきます。
リスク許容度がうまく自分に当てはまらなかった話でも書きましたが、テンプレ通りに考えるのではなく、自分の家計と暮らしに合わせて分解することが大事だと思っています。

そして、もうひとつ意識しておきたいのが「待つ」という選択にも、機会損失というコストがある、ということです。
タダで待てるわけではない。家賃は払い続けているし、もし上昇局面ならその間に物件価格も金利も上がる。
だから「待つこと」もリスクの一形態として、ちゃんと天秤にかけるのが筋なんだと、いまは思っています。

判断は、未来でしか採点されない

今買うか待つかの正解は、買った後の家計運営で決まると思っています。
たとえ「いいタイミングで買った」と思っても、その後の家計運営が雑になれば、結局は苦しくなる。逆に「高値で買ってしまった」と感じても、丁寧に運営すれば乗り越えていける。

我が家の場合は、たまたま追い風だっただけで、誇るような話ではありません。
ただ、家を買ったあともお金に役割を与えて家計をバケツ分けで運用する、という考え方を続けてきたことだけは、自分でも続けてきてよかったと思っています。
仕組みがあるから、相場が上がっても下がっても、判断軸がブレない。

「動けるときに動く」と「動いたあともちゃんと管理する」。
このふたつの組み合わせが、家計でも仕事でも、たぶん共通している大事なポイントなのかもしれません。

近所の新築建売を見るたびに、当時の自分にお疲れさま、と言いたくなる気持ちと、それでも気を抜けないな、という気持ちが両方やってきます。
住宅購入は、買って終わりじゃなく、買ってからが本番。
そんなことを散歩しながら考えた一日でした。

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