教育費の備えとこどもNISA|我が家での使い分け方

投資・資産形成

2027年から、こどもNISAが始まる予定です。

新しい制度が増えたことで、「教育費もこどもNISAで貯めればいいのかな」と考える方も増えてくる気がします。

ただ、ここはちょっと立ち止まって考えたい部分でもあります。
教育費とこどもNISAは、
似ているようで「性格の違うお金」だと我が家では整理しているからです。

今日は、教育費の備えとこどもNISAをどう使い分けているか、
我が家の方針を残しておきます。

制度が増えても、迷いは増えるだけ

NISA、ジュニアNISA、新NISA、そしてこどもNISA。
ここ数年で、お金に関する制度はいくつも増えました。

便利になっていく一方で、「どれをどう使い分ければいいのか」という迷いも増えていきます。
ニュースで「年間60万円の積立枠」「最大600万円まで非課税」といった言葉を見るたび、なんとなく「使わないと損なのかも」という気持ちが湧いてくることもあります。

でも、家計管理を続けていて思うのは、制度に振り回されない方がいいということです。
器の数が増えただけで、原資が増えるわけではありません。
どの器をどう使うかは、自分たちの家計の事情に合わせて決めればいい話です。

教育費とこどもNISAは「性格が違うお金」

ここから本題です。
我が家ではまず、教育費とこどもNISAを「性格の違うお金」として整理しています。

教育費は「使うタイミングが決まっているお金」

教育費の特徴は、使うタイミングがある程度決まっていることです。
小学校・中学校・高校・大学。
それぞれのフェーズで、まとまった支出が発生します。

つまり、教育費は「待てないお金」です。
大学入学のタイミングで「相場が悪いから少し待ちます」というわけにはいきません。
必要なタイミングで、必要な金額が、現金で動かせる状態になっている必要があります。

こどもNISAは「待てるお金」を入れる器

一方のこどもNISAは、12歳まで引き出し制限があります。
そして、保有期間は無期限。
つまり、長期保有を前提とした設計になっています。

これは「待てるお金」を育てる器です。
すぐ使う予定がないからこそ、相場の波に揺られても寝かせ続けられる。
非課税というメリットも、保有期間が長くなるほど効いてきます。

我が家の使い分け

整理した結果、我が家では教育費とこどもNISAを完全に別建てで管理することにしました。

教育費は、子供1人あたり600万円というラインで夫婦の合意ができていて、これはこれから別口座で確保していく予定です。
使う時期が見えているお金なので、流動性の高い場所で持っておくのが基本方針です。

こどもNISAには、もともと別途貯めてきた「親からもらったお金」を移す予定です。
このお金は、これまで妻のNISA口座のなかで運用してきました。
現在の評価額は約104万円。
これは教育費とは別建てで、子供にあげるお金として性格を分けて管理してきたものです。

2027年のどこかで売却し、子供2人のこどもNISAに1人あたり約52万円ずつ移す予定です。
詳しい方針は、こちらの記事にまとめています。

2027年こどもNISA 我が家の使い方を考えた話

ありがちな誤解 ── こどもNISAで教育費を賄うという発想

ここで触れておきたいのが、「教育費もこどもNISAで貯めればいい」という発想の落とし穴です。

制度上は、こどもNISAに積み立てたお金を将来教育費に使うこと自体は可能です。
ただ、ふたつの問題があります。

ひとつは、12歳までの引き出し制限。
小学校・中学校のタイミングで急に現金が必要になっても、
こどもNISAからは取り崩せません。
教育費の支出は、必ずしも18歳以降に集中するわけではないので、
ここは無視できない制約です。

もうひとつは、相場リスクです。
仮に大学入学の年に世界的な暴落が来ていたら、
こどもNISAの評価額は大きく目減りしている可能性があります。
「待てないお金」を、相場の波がある場所で持つのは、設計として無理があるなと感じています。

非課税メリットを取りたい気持ちはありますが、教育費はやはり、確実性を優先する場所に置いておくほうが安心です。

我が家の判断基準

整理すると、我が家の判断基準はとてもシンプルです。

  • 教育費は「確実性」を重視する。流動性の高い場所で確保する。
  • こどもNISAは「長期成長性」を重視する。当面使わないお金を入れる。

性格の違うお金には、性格の違う器を当てる。
これだけで、迷いはだいぶ減ります。

非課税枠は確かに魅力的ですが、「枠を埋めること」が目的になると、いつのまにかお金の役割が分からなくなります。
我が家で大事にしているのは、お金にちゃんと役割を持たせることです。

今のうちにやっておきたいこと

これを踏まえて、今のうちにやっておきたいことを並べておきます。

ひとつは、教育費の積立ペースを一度見直すこと。
我が家は子供1人あたり600万円というラインを設定していますが、毎月の積立額・進捗を改めて確認しておくつもりです。

もうひとつは、2027年のこどもNISA開始に向けた準備です。
子供の未成年口座は現時点でも開設できるので、開始前に作っておくとスムーズです。
このあたりは、別記事に方針をまとめています。

2027年こどもNISA 我が家の使い方を考えた話

家計が整ったあとに考えたいテーマは他にもあります。
教育費とこどもNISAの整理が終わったら、次の問いに進んでいけばいい。

家計管理の次のステップ|整ったあとに考える4つのこと

このお金で、子供に何を渡したいか

我が家がこどもNISAをこういう形で使おうとしているのには、もうひとつ理由があります。
このお金を、将来そのまま子供に渡したいと思っているからです。

ただお金を渡すというよりも、貯めてきた経緯、親が何を考えてやってきたか、そしてこれからも持ち続けてほしいという気持ちを、一緒に渡したい。
それが、こどもNISAをただの「子供のためのNISA枠」以上のものにしてくれる気がしています。

口座を実際に渡すのは成人したあたりになりますが、そこに到達するまでの数年は、残高を見せたり、相場の上下と一緒に付き合っていく経験を持たせたいと思っています。
それ自体が、ささやかな金融教育になるはずです。

自分自身、若い頃には金融知識がほとんどありませんでした。
NISAの存在も、複利の意味も、社会人になってからずいぶん経って初めて知った口です。
その経験があるからこそ、自分の子供には社会人スタートの時点でこういう知識をある程度持っていてほしい、と強く思っています。

こどもNISAは、ただの非課税枠というより、子供に何を渡すかを考える器として使えるなと、改めて感じています。

まとめ

教育費とこどもNISAは、似ているようで性格の違うお金です。

  • 教育費:使うタイミングが決まっている「待てないお金」、確実性を優先
  • こどもNISA:12歳まで引き出し制限、長期成長性を優先する「待てるお金」

我が家では両者を完全に別建てで管理し、それぞれに合った器を選んでいます。
非課税枠が広がるほど、つい「埋めなきゃ」という気持ちが湧きやすいですが、大事なのはお金の性格に合った置き場所を選ぶことです。

制度に振り回されるのではなく、自分たちの家計の事情に合わせて整理していけば、迷いはずいぶん減らせると思っています。

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