家計管理を続けていく中で、ふとこんな疑問が浮かびました。このまま貯めるだけで、本当にいいんだろうか?
現金の見える化や保険の見直しを進めて、わが家の家計は「守る形」としては、だいぶ整ってきました。急な出費があっても慌てない。毎月黒字をキープ。数字も把握できている。それなのに、どこか物足りなさが残っていたんです。
そんなときに出会ったのが、新NISA制度でした。この記事では、投資に縁がなかった僕が、新NISA制度を通して「守る家計」から「育てる家計」へ考え方が変わっていった過程をまとめます。
投資はずっと「自分とは関係ないもの」だと思っていた
正直に言うと、以前の僕にとって投資はかなり遠い存在でした。投資は怖い、用語がよく分からない、失敗すると借金を背負う可能性がある。そんなイメージばかりが先に立っていて、自分がやるものだとはまったく思っていませんでした。
会社で用意されていた企業型DCも、「なんとなく積み立てられているもの」という認識。何に投資しているのか、どういう仕組みで増えたり減ったりするのかは、正直ほとんど理解していなかったと思います。
分からないから、深く考えない。分からないから、距離を取る。今振り返ると、投資から離れていた理由は「嫌い」ではなく「分からなかった」だけだったんですよね。
周りを見ても、職場で投資の話をする人はほとんどいませんでした。製造業の現場って、投資より目の前の仕事という雰囲気が強い。だから余計に「投資は自分の世界じゃない」と思い込んでいたんだと思います。
家計が整ったからこそ生まれた違和感
家計管理を進めていく中で、現金管理、固定費の見直し、生活防衛費の確保と、いわゆる「守り」の部分は少しずつ形になっていきました。この状態は、間違いなく安心感があります。
ただ、その一方で、こんな感覚も出てきました。この家計は「耐える」ことはできるけど、長い時間をかけて強くなっていくんだろうか。
物価が上がる。お金の価値は少しずつ変わっていく。貯めるだけでは、お金の価値そのものが目減りしていく可能性がある。そんな視点を、この頃になって初めて現実的に意識するようになりました。
煽られたわけでも、焦ったわけでもありません。家計が整ったからこそ、次の課題が見えただけでした。生活防衛費を400万円まで積み上げたあとに、「この先の余剰資金をどうするか」という問いが自然と出てきたんです。
新NISA制度を知って「やらない理由」が減っていった
新NISA制度について調べ始めて、まず感じたのは「思っていたよりシンプルだな」ということでした。非課税であること、長期で積み立てを前提としていること、少額から始められること。
僕が不安に感じていた「借金を背負うリスク」は、信託商品であればそもそも存在しない。元本保証はないけれど、長期で積み立てれば統計的にプラスになる確率が高い。こうした基本を理解するだけで、心理的なハードルはかなり下がりました。
特に大きかったのが「非課税」という仕組みです。通常なら利益の約20%が税金で持っていかれるところが、NISAならゼロ。長期で運用するほどこの差は大きくなる。家計管理で「無駄な支出を減らす」ことを徹底してきた僕にとって、この仕組みは感覚的にも納得できました。
最初に選んだのがオールカントリーだった理由
最初の投資先として選んだのは、eMAXIS Slim オールカントリーでした。S&P500のほうが「現状は」リターンを期待できる、という話もたくさん目にしましたが、当時の僕には少しハードルが高く感じたんです。
家族がいること。長く続けたいこと。大きく狙いすぎないこと。これらを考えた結果、広く分散されている安心感のほうが、自分の性格には合っていると感じました。リターンより、続けられる安心感を優先した。それが、オールカントリーを選んだ一番の理由です。
妻にも説明しやすいという点も大きかったです。「世界中の株に少しずつ投資するファンド」と言えば、専門用語を使わなくても伝わる。夫婦でお金の話をするうえで、この分かりやすさは想像以上に重要でした。
月1万円から始めた理由
積立額は、月1万円からにしました。もっと入れたほうがいいんじゃないか。そう思ったこともあります。でも、最初は金額よりも「習慣として続けられるか」を重視しました。
家計に影響を出さない。気持ちが揺れない。失敗しても致命傷にならない。この条件を満たす金額が、当時の僕にとっては1万円だったんです。
結果的に、この判断は正解でした。最初から大きな金額を入れていたら、値下がりしたときに不安で眠れなかったかもしれない。1万円だから「まあいいか」と思えた。その「まあいいか」が、積立を続けるうえで一番大事な感覚だったと今では思っています。
積立を始めて気づいた「気持ちの変化」
積立を始めたばかりの頃は、つい毎日のように口座を確認していました。少し増える。少し減る。でも、売らない。やめない。
この繰り返しの中で、投資に対する一番の学びは「慣れ」だったと感じています。値動きがあるのは当たり前。それを受け止めたうえで、淡々と続ける。ここから、わが家の「育てる家計」が少しずつ動き始めた感覚がありました。
今では証券口座を見る頻度もかなり減りました。月に一度、家計を振り返るタイミングで確認するくらいです。見なくなったのは興味がなくなったからではなく、「淡々と続けていればいい」と腹落ちしたから。この心境の変化が、投資を始めて一番大きな収穫だったかもしれません。
まとめ:投資は「攻め」じゃなく「家計の土台」
新NISA制度を利用して投資を始めて、僕の中で投資のイメージは大きく変わりました。投資=危ないもの、ではなく、家計を長期で安定させるための一部。
守る家計を整えたあと、その延長線として「育てる選択肢」がある。新NISAは、その入口としてとてもちょうどいい制度だったと思っています。大事なのは、焦らず、自分の家計に合ったペースで始めること。そして、始めたら淡々と続けること。それだけで、家計の景色は少しずつ変わっていきます。


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